製品 / コーティング膜厚測定センサー - 超小型プローブ t060

01 — 製品概要

T060測定ヘッド搭載 Enovasense Point Sensor

10 nm〜1 mmのコーティング膜厚を非接触で測定 — シリーズ最小のヘッドで

Enovasense Point Sensorは、レーザー光熱放射測定法により部品上のコーティング膜厚を測定する装置です。完全非接触、完全非破壊で、リアルタイムに測定できます。T060ヘッドは当社シリーズの超小型ヘッドです。わずかØ35 × 64 mm、150 gで、機械的な設置スペースが限られる用途向けに設計されています。小型ロボット、狭い機械アセンブリ、高密度のマルチチャンネル配置、既存の生産治具への組み込みなどに適しています。

塗装、ポリマー、接着剤、陽極酸化皮膜、電気めっき、溶射、コールドスプレー、HVOF、PVD、CVD、PACVD、亜鉛めっき、スクリーン印刷などを、ほぼあらゆる基材上で測定できます。膜厚範囲はシリーズの他製品と同じく、10 nmから1 mmまでです。

非接触 非破壊 リアルタイム 10 nm → 1 mm 超小型 ロボット対応

10nm-1mm
1つのプラットフォームで測定可能な膜厚範囲
業界最広クラスの測定範囲
<3%
測定膜厚の代表的な精度
選択した光学系とコーティングによる
Ø35×64mm / 150g
シリーズ最小の超小型ヘッド
T033や他社センサーが入らない場所にも設置可能
100-1000ms
1点あたりの測定時間
インラインのサイクルタイムに対応

02 — T060 Point Sensorを選ぶ理由

生産ラインにこのセンサーが選ばれる6つの理由

1. 非接触・非破壊で、基材を問わない

センサーは変調したレーザービームをコーティングに照射し、内蔵検出器で赤外の熱応答を解析します。プローブ先端が部品に触れないため、塗りたての塗膜や柔らかいポリマーを傷つける恐れがありません。またサンプルを切断しないため、千個に1個の破壊検査ではなく、生産品の100%を検査できます。本手法は基材の電気的・磁気的性質の影響を受けず、金属、アルミニウム、鋼、ポリマー、ガラス、複合材に対応します。

2. 市場で最もコンパクトな光熱ヘッド

Ø35 × 64 mm、わずか150 gのT060は、T033より60%以上小さく、60%軽量です。また、他社の光熱式・光学式膜厚測定ヘッドのいずれよりも小型です。最小クラスの協働ロボットにも搭載でき、狭い治具や多数個取りジグの内部にも届き、1台の測定ステーション内に2台または3台を機械的な干渉なく配置できます。

3. 1台で非常に広い膜厚範囲をカバー

10 nmのPVD層から1 mmの溶射皮膜まで、適切な光学ツールとレーザーモジュールを組み合わせたT060 Point Sensor 1台で全範囲をカバーします。渦電流式、超音波式、X線式の測定器を組み合わせる際に通常必要な2〜3台の装置を置き換えられます。

4. リアルタイム出力でクローズドループ制御に対応

測定時間は用途により100 ms〜1秒です。結果はEthernet/TCP-IP経由でリアルタイムに出力され、MES、SPCシステム、クローズドループの塗装レシピに直接取り込めます。工程のドリフトを数千個後ではなく数秒で検知できます。

5. 自動車、航空宇宙、医療、エレクトロニクスでの実績

本技術は世界各地で重要なコーティング測定に採用されています。内燃機関のシリンダーボア内でのレーザー光熱放射測定法の利用に関するRenault Groupとの共同特許(EP3781902B1)も取得しています。

6. 安全性と長寿命を考慮した設計

レーザー光源の危険側故障までの平均時間(MTTFd)は1454年、診断範囲は99%超です。コントローラーには認証済み機械安全回路に組み込める安全インターロックを内蔵しています。レーザーダイオードのMTBFは連続使用で11.4年で、定期的なレンズ清掃以外のメンテナンスなしに何年も稼働します。


03 — 用途

T060 Point Sensorの主な用途

T060構成は、測定点へのアクセスが難しい場合、装置の設置スペースが限られる場合、または複数のヘッドを狭い空間に集約する必要がある場合に選ばれます。代表的な導入例:

自動車 塗装、プライマー、接着剤、車体パネルの亜鉛めっき、ブレーキディスクのコーティング、防錆コーティング — 小型ロボット上や狭い治具内で
航空宇宙 遮熱コーティング(TBC)、アブレダブルコーティング、構造部品の陽極酸化皮膜、ボンドコート、複雑な小型部品のコールドスプレーによる補修
医療機器 インプラントの生体活性コーティング、手術器具のポリマーおよびPVDコーティング — ヘッドのサイズが部品のスケールに見合う用途
一般産業 粉体塗装、電着塗装、接着剤、スクリーン印刷インキ、硬質クロムめっき、セラミックコーティング — 限られたスペースの生産セル内で
民生用エレクトロニクス 筐体の加飾コーティング、プリント基板の防湿コーティング(コンフォーマルコーティング)、金属・ポリマーの薄膜積層 — T060に特に適した小さな形状
半導体 PVD、CVD、PACVD、スクリーン印刷、ゾルゲルで成膜した薄膜、誘電体・封止層、ドープウェハの厚さ、エポキシ層

04 — 技術

レーザー光熱放射測定法の仕組み

モジュールから発した変調レーザービームは光ファイバーを通ってプローブに導かれ、コーティング表面に集光されて、コーティング内部に制御された熱波を発生させます。プローブ内の赤外線検出器が戻ってくる熱波を捉え、信号から熱応答とレーザー変調の間の位相差と振幅比という2つの物理量を抽出します。膜厚は、基準サンプルで作成した検量線を用いてこれらの信号から算出されます。

動画:レーザー光熱測定の原理

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この技術を選ぶ理由:まとめ

光熱放射測定法は完全に光学的かつ熱的な手法です。部品への接触も、電気的・磁気的な結合も必要ありません。そのため、基材の磁気特性、表面粗さ(広い範囲内)、部品形状(平面、曲面、内径)、生産環境(粉塵、オイルミスト、冷却液。フロントレンズは保護され、清掃可能)の影響を受けません。検量は代表的な基準サンプルで一度行えば、その後は生産現場で無期限に再利用できます。


05 — 技術仕様

技術データシート — T060構成

主要性能

測定可能膜厚範囲(Ep) 0.01〜1000 µm
精度(σEp) 測定膜厚の3%未満
測定時間(tm) 10〜1000 ms
測定距離範囲(dm) 9〜150 mm(選択したフロントレンズによる)
レーザー波長(λ) 455 nm、980 nm、1450 nm、1550 nm
レーザー出力(P) 0.01〜150 W(モジュール型番による)
危険側故障までの平均時間(MTTFd) 1454年
診断範囲(DCavg) 99%超

T060ヘッド — 機械的・光学的特性

ヘッド寸法(Lh × Wh × Hh) 64 × 35 × 35 mm(円筒形 Ø35 × 64 mm)
ヘッド重量 150 g
ヘッド側ファイバーコネクター SMA
ヘッド側電気コネクター M8
90°モジュール — 固定式 対応
90°モジュール — 回転式 T060では非対応 — T033専用
ヘッド動作温度 周囲温度 35 °C未満

コントローラー / 演算ユニット

演算ユニット寸法(Lc × Wc × Hc) 123 × 200 × 85 mm(シングルモジュールC3版)
演算ユニット重量 1.7 kg(シングルモジュールC3版)
電源 +24 V DC / 最大 3 A
データインターフェース Ethernet TCP/IP — CSV出力 — MES / SPC対応
安全 — インターロックコネクター M8 — 4極 — 安全回路対応
動作温度 −5 °C〜+50 °C
光ファイバー動作温度 100 °C未満 — 最小曲げ半径 50 mm
ケーブル動作温度 100 °C未満

記載値はすべて代表値です。実際の性能は、選択した構成品(モジュール出力、光学ツール、ファイバー長)の組み合わせと用途により異なります。お客様のサンプルでの性能評価については、Enovasenseまでお問い合わせください。


06 — 製品構成

モジュラー式センサー — 6つの構成品で必要なシステムを構築

Point Sensorは6つの独立した構成品(オプションの検査ステーションを除く)で構成され、自由に構成できます。センサーを動作させるには、以下の6カテゴリーからそれぞれ1点が必要です。マルチチャンネルシステムの場合、構成品2〜6は測定チャンネル数と同じ数量をご注文ください。

図2 — Enovasense Point Sensorセットの6つの構成品

1 コントローラー&ソフトウェア 1つまたは複数のモジュールを 収容し、電源入力とデータ出力を 集約。Enovasense Suiteソフト ウェア一式を含みます。 2 モジュール プローブ1台分のレーザー光源+ 信号取得。波長と出力を 選択。測定チャンネルごとに 1モジュール。 3 プローブ 赤外線検出器と光学機構を 内蔵。T060:超小型プローブ、 Ø35 × 64 mm、150 g — 本製品ページ。 4 光学ツール レーザービームを整形し、 スポット径と作動距離を 決定。単レンズまたは レンズ+ミラー。 5 光ファイバー モジュールからプローブへ レーザーを伝送。長さ 2 m〜20 m。T060は FC/PC – SMA端子。 6 ケーブル プローブからモジュールへ データ信号を伝送。T060は M8ケーブル、 長さ 2 m〜20 m。

交換せずにアップグレード。各構成品は個別の型番でご注文いただけます。システム全体を交換することなく、レーザー出力の増強、スポット径の変更、損傷したファイバーの交換、マルチチャンネル構成への拡張が可能です。


07 — T060構成用の構成品一覧

T060ヘッド対応型番の全リスト

① コントローラー&ソフトウェアスイート

1システムにつきコントローラー1台が必要です。チャンネル数に応じてサイズをお選びください。

型番 説明
5105475 シングルモジュールコントローラー — シングルチャンネル構成用
5105477 最大5モジュール収容 — T060マルチチャンネル
5105479 6〜10モジュール収容 — 多チャンネルT060システム

② モジュール(レーザー+信号取得)

測定チャンネルごとに1モジュールをお選びください。波長と出力は、コーティング材料と膜厚範囲によって決まります。

型番 波長 最大出力 主な用途
5105487 455 nm 3 W 青色域で吸収する用途 — 一部の金属コーティングなど
5105488 455 nm 10 W 高出力青色 — 厚膜または低吸収のコーティング
5105480 980 nm 10 W 一般的な工業用コーティング — 金属、セラミック、溶射
5105481 980 nm 20 W より厚いコーティングおよび低吸収の構成
5105482 980 nm 150 W 超厚膜 / 短サイクルタイム — 特定構成
5105486 1450 nm 1 W SWIR域で吸収する用途 — ポリマー、接着剤
5105484 1550 nm 1 W 目に対してより安全なSWIR — ポリマーや塗装の薄膜
5105483 1550 nm 3 W 目に対してより安全なSWIR、中出力
5105485 1550 nm 6 W 目に対してより安全な高出力SWIR — より厚いポリマー層用

レーザー光源の最大出力は、公称値より最大30%低くなる場合があります。

③ プローブ — T060

型番 説明
5105490 T060:超小型光学プローブ — Ø35 × 64 mm — 150 g — T060用光学ツール全種および固定式90°モジュールに対応

④ 光学ツール — T060(フロントレンズ / レンズ+ミラー)

光学ツールは、部品上のスポット径と、プローブと部品の間の作動距離を決定します。単フロントレンズ(ねじ込み式またはマグネット式)、ミラー+レンズ(90°水平照射)、レンズ+ミラー(反転配置)の3系統があります。以下の型番はすべてT060ヘッドに対応しています。

作動距離 スポット径 単レンズ(ねじ込み式) 単レンズツール(マグネット式) ミラー+レンズツール レンズ+ミラーツール
9 mm 3 mm 5108001 5108003 — —
12 mm 0.3 mm 5107997 5107999 — —
20 mm 0.3 mm 5104770 5105750 5105770 —
20 mm 0.7 mm 5104771 5105751 5105771 —
20 mm 2.5 mm 5104772 5105752 5105772 —
20 mm 4.9 mm 5104773 5105753 5105773 —
20 mm 6.5 mm 5104774 5105754 5105774 —
40 mm 0.8 mm 5104775 5105755 5105775 5105785
40 mm 2.3 mm 5104776 5105756 5105776 5105786
40 mm 3.3 mm 5104777 5105757 5105777 5105787
40 mm 10 mm 5104778 5105758 5105778 5105788
40 mm 12 mm 5104779 5105759 5105779 5105789
100 mm 8.3 mm 5106713 5106715 — —
150 mm 12.4 mm 5106718 5106719 — —

作動距離の列はレンズの公称焦点構成を示します。レンズ+ミラーツールでは、ツール出射口からサンプルまでの実効距離は公称値より短くなります。測定距離の公差は、光学ツールとコーティングの種類により、±0.5 mm(金属/セラミック、作動距離20 mm)から±20 mm(塗装/ポリマー、作動距離150 mm)までです。長作動距離対物レンズ(80 / 200 / 450 mm)はT033ヘッド専用です。

⑤ 光ファイバー — T060(FC/PC ↔ SMA)

T060用ファイバーはすべてコア径105 µmのマルチモードで、モジュール側にFC/PCコネクター、プローブ側にSMAコネクターを備えています。

型番 長さ
5104745 2 m
5104746 3 m
5104747 5 m
5104748 10 m
5104749 15 m
5105493 20 m

⑥ 電気ケーブル — T060(M8)

プローブ1台につきケーブル1本。T060ヘッドはプローブ側にM8コネクターを使用します。

型番 長さ
5104755 2 m
5104756 3 m
5104757 5 m
5104758 10 m
5104759 15 m
5105494 20 m

08 — アクセサリーとオプション

特定の環境でセンサーの機能を拡張する、さまざまなアクセサリーをご用意しています。

型番 アクセサリー
5104786 ISO 17025認証基準サンプルセット — 検量のトレーサビリティ確保用
5104782 T060ヘッド用防塵保護ウインドウ — 粉塵の多い塗装ブースで推奨
5105902 サンプル観察用カメラ
5105889 作動距離測定センサー
5105904 Point Sensor用ラボマウント
5105893 年次保守サービス — センサー
5105894 年次保守サービス — 検査ステーション
5105895 納入・設置パック

注:レンズ・サンプル用エアブローシステム(5105900、5105901)、回転式90°モジュール(5104781)、プローブ回転モジュール(5105929)、長作動距離対物レンズ(80 / 200 / 450 mm、型番 5105899 / 5105897)はT033専用であり、T060には対応していません。


09 — オプションの組み込み

センサー単体からターンキーの検査ステーションまで

T060 Point Sensorは、Enovasenseの4種類の検査ステーションのいずれかに組み込むことができます。各ステーションには安全エンクロージャー、自動位置決めシステム、PC、専用HMIが含まれ、センサーをラボ用、ラインサイド用、インライン用のターンキー測定ソリューションへと変えます。センサーはステーションとは別にご注文ください。

型番 名称 自動化 設置寸法(L × W × H) 主な用途
5104906 HKL 3軸直交 825 × 1282 × 943 mm 平面または単純形状部品のラボ・研究開発・品質管理
5105790 HKL-R 6軸ロボット 1025 × 1282 × 943 mm 複雑な3D部品 — 航空宇宙、タービン、医療用インプラント
5105512 HKXL 3軸+搬入用1軸 2600 × 2200 × 1250 mm ラインサイドでの全数検査、エンジンブロックなどの大型部品
5105513 HKXL-IL インライン、3軸+搬入 2600 × 2200 × 1250 mm 上流・下流コンベヤと連携した完全インライン組み込み

構成のご相談はお気軽に。T060ヘッドは、すべてのEnovasenseモジュール、T060専用のすべての光学ツール、すべての検査ステーションに対応しています。コーティングと基材の内容、膜厚範囲、生産量をEnovasenseまでお知らせください。6つの構成品の最適な組み合わせと、必要に応じて最適な検査ステーションをご提案します。

T060 センサーヘッドとコントローラー
T060 センサーヘッドとコントローラー T060 センサーヘッド斜視図 T060 センサーヘッド正面図 T060 センサーヘッド正面図 T060 センサーヘッド側面図 コントローラー斜視図 コントローラー正面図

リファレンス

リファレンス 名前 ステータス / 価格 データシート
C3-W980P1-T60 1W - 980nm 利用可能
要見積もり
English Français
C3-W980P10-T60 10W - 980nm 利用可能
要見積もり
English Français
C3-W455P1-T60 1W - 455nm 利用可能
要見積もり
English Français
C3-W1450P1-T60 1W - 1450nm 利用可能
要見積もり
English Français
C3-W1550P3-T60 3W - 1550nm 利用可能
要見積もり
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